妄想ShortStory

えいじーさん作 妄想SS第15弾!ケミきゅん(*´д`*)ハァハァ(最終更新 05/5/5)

"MANTIS" 第15話
文:えいじー



――復讐の成立する条件、それは自らの欲求の満足である。
  相手を傷つける事は必要条件に過ぎない。


ジュノー、AM10:16。
雑草が繁茂する寂れた庭に、女の呆れた声が響く。

「何ともお粗末な隠し通路ね」

国境を越えキルハイルの別荘へ辿り付いたウィザード達は、
裏庭の草むらを掻き分ける事で難無くアジトへの階段を見つける事が出来た。

「警備もいないし…何か罠でも仕掛けられてるのかな」
「罠なんてどうでもいいわ。とにかく突き進むのみよ」

カートの積荷を整理している商人に構わず、ウィザードは階段を降りていく。

「ちょ、ちょっと待ってよ!クロス、先に行ってウィズっちに追いついてて!」
「了解した」


ウィザードとアサシンクロスが階段を降りた数刻後、積荷を整理し終えた商人。
二人に追いつこうと踏み出した足が、カートが止まる。

「……。」

彼女と二輪カートにとって最初の罠となったのが、目の前の階段であった。



「罠らしい罠はないわねぇ……って、何ふくれてんのよ、マー子」
「べつにー」

積荷がごった返したカートを引き、商人は不機嫌そうな顔でウィザード達の後ろを歩く。

階段の下に広がる洞窟は人の気配こそないものの、整備された地面や備え付けられた松明が
人の手のかかった洞窟である事を物語っていた。
自然の障壁も人工の罠もなく、凶悪なモンスターの姿もない。
時折徘徊するファミリアの羽音が、彼女達の注意を引きつけるのみである。

「人間の敵は殺しちゃだめだからね、クロス」

自分の領域に近づいたファミリアを振り払いつつ、アサシンクロスは無言で頷く。
分かれ道もなく広々とした洞窟内を、3人は黙々と歩み続ける。


そのまま、十数分後。
淡々と続いていた道に変化が現れた。

「……お?」

アサシンクロスと並んで歩いていたウィザードが一歩前に進む。
それまで緩やかに続いていた道が不自然なカーブを描き、
道の奥からは頼りない松明の明かりとは違う光が洩れていた。
周りの岩肌は砕かれた跡を残しており、正面の行き止まりが本来の洞窟の終点を暗示させる。

「よっし、やっと到着した――」

曲がり角の先の様子を見ようと身を乗り出したウィザード。
――その身体が、突如後方に引き戻される。


刹那。
轟音が洞窟内に響き、岩肌を鋭く弾くような音が彼女の耳元をかすめた。


「いったぁ…何すんのよ、アサ子!」
「逸るな。敵が潜んでいる」

ウィザードの襟を後ろから掴みながら、足元に落ちた鉄の塊を拾うアサシンクロス。
小指ほどの大きさの鉄の塊からは小さな煙が立ち昇っている。

「何よ、それ」
「これでお前を攻撃してきたようだ。…何だかわかるか、オーナー?」

アサシンクロスが放り投げた鉄の塊を、商人は松明に照らし注意深く見つめる。

「多分…銃の弾丸だね。クルーザーの銃の中に似たようなものが入ってたと思う」
「って事は、遠距離からあたし達を狙ってるって事?」

言いながら、慎重に曲り角から様子を伺うウィザード。
すぐに轟音が響き身を引くが、その一瞬で先の様子を視界に収める。

「ちょ、危ないよウィズっち!」
「…やっぱり、この先が奴等のアジトの入口みたい。
 細い道が続いてて、かなり遠くだけど扉っぽいのと人間が一人見えたわ」

2発目の弾丸が転がる中、それ以上進めないまま寄り添うウィザード達。
彼女達の元に、少年の声が響いた。

「久々のお客さんだね…ここは通さないよ!」





曲がり角の向こう側から聞こえる少年の声。
ウィザードは岩陰に背を預けながら声の方向を向き、少年の元に声を響かせる。

「客に攻撃するなんて随分乱暴ね。つーか、ずっとそこで客が来るのを待ってるの?」
「そんな疲れる事はしないよ。偵察が来客を伝えてくれた時だけここで待機してる」

少年の言葉に対し、頭上を徘徊するファミリアを見上げ舌打ちするウィザード。

「優秀な部下を数匹殺しちゃった事は謝るから、攻撃を止めて通してくれないかしら?
 アポは取ってるから、あんたのマスターに確認してみてよ」
「悪いけど来客予定は聞いてないね。どこの所属の人だい?」

軽く呼吸を整え、ウィザードは商人とアサシンクロスにちらりと目配せする。
そして、先の見えぬ曲がり角の向こうを見据えた。


「――MANTISよ!」


低く身構え、岩陰から飛び出すウィザード。
そして少年が発砲するより一瞬早く術を展開する。

「アイスウォールっ!!」

彼女の目の前に氷壁が出現し、同時に鋭い音と共に弾丸が氷壁にめり込む。
間髪いれずウィザードは次の魔法に向けて詠唱を始める。

「フロスト――」

彼女の詠唱に重なるように響く轟音。

氷壁に2発目の弾丸がめり込み、ウィザードは目を見開く。
――射撃間隔が、クルーザーのそれより格段に速い。

2発目でヒビの入った氷壁は、続けざまに撃ち込まれた3発目によって粉々に吹き飛ぶ。

「ダイバー…っ!!」

辛うじて詠唱を完了させ、ウィザードは狙いもままならないまま商人達の元に身を翻す。
彼女の居た場所を4発目の弾丸が貫き、遅れて遠くの壁が凍りつく音が聞こえた。


「ウィズっち、無茶しないで!」
「…分の悪い応酬だわ。つーか何なの、あの連発っぷりは!?」

土ぼこりを払いながら苛立つウィザード。
岩陰の向こうから、彼女をあざ笑うような少年の声が響く。

「ああ、君達の事なら聞いてるよ。残党が来たら遠慮なく殺すように、ってね」

少年の声を無視し、ウィザードは呼吸を整えて立ち上がる。

「残念だけど、ニューマでもない限りあたしじゃ太刀打ちできないわ」
「クロス、あの弾丸を避けながら敵に近づく事はできない?」
「1発ならともかく、あの間隔で攻撃されると避けきるのは難しいな」

アサシンクロスの言葉に腕組みする商人。
そして目線を下げ、しばらく考え込む。

「…わたしも、頑張らないと」

決心したように顔を上げ、商人は口を開く。

「ねぇ、こういう作戦はどうだろ?」

曲がり角の向こうに控える敵に聞かれないよう、小声で提案する商人。
彼女の作戦を聞き、ウィザードは僅かに苦笑する。

「んー、イチかバチかの作戦ね」
「だが、私が単身で行くよりは成功率が高いだろう」

二人の言葉に頷く商人。
彼女と目を合わせ、二人も頷いた。



「もう手詰まりかい?だったら、大人しく帰ってくれないかな」

拳銃に弾丸を装填しながら、アルケミストの少年は忠告する。

「ボク一人じゃこちらからは攻められないけど、もうじき増援もやって来る。
 その前に引き返せば、少なくとも死ぬ事は――」

言いながら、アルケミストは岩陰の向こうの違和感に気付く。
敵であるウィザード達の返答がない代わりに、魔法の詠唱がかすかに聞こえる。

「…何のつもりだい?岩陰から身を乗り出さない限りボクに魔法が届く事は――」

言い終えぬ内に、彼女の詠唱は完了した。


「ロードオブヴァーミリオンっ!!」

突如、岩陰を包む閃光と爆音。
アルケミストが待機する場所までは致傷効果が及ばないものの、
その閃光は岩陰付近の視界を確実に封じた。

「――っ!?」

相手の予想外の行動に一瞬ひるむが、すぐに装填の終えた拳銃を前方に構え、
閃光の陰から奇襲して来るであろう相手に備える。

眩い光に目を細めながら見据える前方。
――その中心から、相手の影が僅かに見えた。

「そこだっ!」

確実に狙いを定め引金を引くアルケミスト。
弾丸は正確な軌道を描きながら影の中心に吸い込まれていく。

しかし、影の真心を捉えたはずの弾丸は乾いた金属音と共に弾かれた。


「なっ…!?」

弾丸をもろともせず、やがて閃光から抜け出した影。
その正体にアルケミストは我が目を疑う。

ドーム型カート。
余程の戦闘経験を詰まねばその保持が認められない、エルニウム合金製の純戦闘仕様カート。

だが、ファミリアの信号によれば相手はウィザード、アサシンクロス、商人だったはずだ。
一介の商人にあのカートを保持する資格などあるはずが……

「く、くそっ!」

猛スピードで向かってくるカートに対し、余計な思考を止めるアルケミスト。
資格の有無はどうあれ、あれが本物のドーム型カートであるなら弾丸など通用するはずがない。
ならば、あのカートをやり過ごして後方にいるはずの商人を仕留めるしかない。

拳銃を構えながら、アルケミストは身を屈める。
そして突っ込んでくるカートをギリギリまで引きつけ――全力で横方向に跳んだ。


彼の身体をかすめ、後方に突っ込むカート。
体勢を崩しながらその方向を見据えるアルケミスト。
勢いの止まらないカートと商人の背中が、確かに映し出された。

殺った。

会心の思いで商人の後頭部に狙いを定めるアルケミスト。
――しかし。

「――っ!?」

全身を、紫色の衝撃が貫く。
引金を引こうとした指から逃げ出すように滑り落ちる拳銃。
否、彼自身の手が、全身が衝撃によって硬直していた。

「…く、ぁ……?」

自由の利かぬ身体を抱え、状況を見失うアルケミスト。
異変の原因は、攻撃してきた相手は誰だ?
商人は目の前で無防備な状態を晒している。
ウィザードの射撃魔法の詠唱も確認されなかったし、アサシンクロスが飛び出してきた形跡もない。
岩陰から飛び出し自分に近づいたのはカートだけ――


「…しまっ、た……」

その瞬間、アルケミストは攻撃されたカラクリを理解する。

ドーム型カートの陰に隠れて見えなかったが、カートの後ろに居たのは商人だけではなかった。
カートを押す商人の後ろにもう一人追随していたのだ。
そして自分がカートを避けた瞬間急停止し、カートや商人に意識の向いた自分を攻撃した……

「く、そ……」

残りの力を振り絞り振り返ったアルケミストの視界に、
手刀からオーラを迸らせた無表情のアサシンクロスが映し出される。

自分の推測を確認したのと同時に、アルケミストはその場に崩れ落ちた。





「…く……」

アルケミストが目覚めたのは倒れた時と同じ場所であった。
両手は後ろに回された状態で拘束されており、ウィザードとアサシンクロスが無防備の彼を見下ろしている。
彼女達の扇情的な格好を股下から見上げる形となり、アルケミストは思わず視線を逸らす。

「お目覚めね。早速だけど、聞きたい事があるの」
「なんだよ」

視線を逸らしたまま無愛想に答えるアルケミスト。
そんな彼に対し、ウィザードは股間を見上げられる体勢を気にせず笑顔で問い掛ける。

「そこの扉…多分あんた達のアジトの入口だと思うんだけど、鍵がかかってるのよ。
 あんたが鍵を持ってると思ったんだけど持ってないし……一体、どこに隠したの?」

ウィザードの質問を聞き、アルケミストは意味ありげな笑みを浮かべた。

「持ってない…?おかしいな、ボクの服を調べたらすぐ見つかると思うんだけど」
「んー、ポケットの中には弾丸と変な鉄の棒しか入ってなかったわよ?」
「その棒が扉の鍵だよ」

言いながら扉の見える方向に首を傾けるアルケミスト。
そこには鉄の棒を手に取りながら、扉の前で首を傾げる商人の姿があった。

「マー子、やっぱりそれが鍵らしいわよ」
「えー?どうやっても開かないんだけど?」

予想通りの彼女達の様子に、アルケミストは声を漏らしつつ笑う。

「だめだめ、素人がどうやっても開けられないよ。その棒で扉を開けられるのはボクだけだ」

その言葉を聞き、ウィザードは再び笑顔でアルケミストの方を向く。

「そっかー。それじゃケミ君、扉を開けてくれない?」
「両手を縛られちゃ開けられないよ。もっとも、両手が自由でも開ける気なんかないけどね」
「やっぱり?」

ニコニコと笑いながら、ウィザードはアルケミストの側で屈み込む。

「言っとくけど、拷問なんてしても無駄だからね。どんな事をされたって――」

アルケミストの言葉を無視し、ウィザードは彼の下半身を覆う衣服を一息にずり下ろした。


「――!?」

下着ごとズボンを下ろされ、幼い陰茎がぴょこんと姿を見せる。
全く予想外の行動にアルケミストは驚きよりも戸惑いの表情を浮かべた。

「な、なにしてんだよ!」
「いやぁ、拷問ってあんま趣味じゃないからさー。せっかくならあたしも楽しめる責め方のがいいかなーと」

更に爽やかな笑顔を見せつつ、露わになった陰茎を五指で優しく包むウィザード。
成年のそれとは違い成熟しきっていない陰茎は、女性の肌に反応してその体積を増していく。

「あはは、これだけで大きくなっちゃうんだ。初々しいね〜」
「う、うるさいっ!やめろ、この、変態!」

毒づきながら身をよじらせるアルケミストだが、少し身体を動かす程度では逃れる事はできない。
その様子を楽しみながら、彼女は肉棒を包んだ右手を数度上下する事で更に体積を増させた。

「鍵を開ける気になってくれたらいつでもやめるからねー」

言って、充分に固くなった肉棒を一気に根元まで咥える。

「っ!?っあ――」

柔らかな唇とざらりとした舌の感触に、アルケミストの身体がビクリと震える。
その様子を楽しみながら、ウィザードは根元に指を添えながら執拗に先端や雁首を舐めまわす。

「く、ぁ!馬鹿、何考えて……っ!」
「んぅ…だから、ぁむ……拷問だってば」
「こ、これのどこが拷問、っ!…っく、やめろ……っ!」
「はぁ、ん…だから、鍵を開けてくれれば……ん…やめるって、言ってるでしょ?」
「――っ!く、くそっ……」

当然ながらその要求は呑めないアルケミストだったが、このまま彼女の手管に堕ちるわけにもいかない。
しかし的確に性感帯をつく彼女の舌と唇は、アルケミストの理性を確実に追い詰める。

数分ともたず、アルケミストは絶頂を迎えた。

「く、あっ!」

堪える事も逃げる事も叶わず、ウィザードの口内で射精してしまうアルケミスト。
その陰茎がガクガクと震えるたび、彼女は満足そうな表情で吐き出された精液を飲み込んでいく。

「…く、くそ……」
「ふふ、随分たくさん出したわね〜。…もしかして、こういうのは初めて?」
「――!な、ふざけるな……っ!」
「そっかそっか〜。それじゃ、これからお姉さんがたっぷり教えてあげるからね……?」

妖しく微笑みながら立ち上がり、衣装をぽいぽいと脱ぎ捨てるウィザード。
着衣時からその存在を誇示していた胸が、そして根元に潤みをたたえた秘部が露わになり、
アルケミストは思わず固唾を飲み込む。

「どう、たまらないでしょ?…すぐ楽にしてあげる」

先端から白濁の滲む肉棒めがけ、ウィザードは跨ろうとする……が。

「…やば、ホムじゃないから生で挿れちゃうとまずいんだった」

交わる寸前のところで再び立ち上がり、なおも扉の前で奮闘している商人の方を向く。

「マー子、カートに避妊具とか入ってない?」
「…そんなの入ってるわけないでしょ」
「だよねぇ。…んー、まいったなぁ」

目の前の据え膳を味わいたいが、妊娠の危険を伴うのはいただけない。
どうするべきか悩んでいたウィザードの前に、別の影が割り込んだ。


「私がやる」
「って、アサ子!?」

ウィザードを押し退けてアルケミストに跨るアサシンクロス。
装束は既に取り去られ、秘所も不十分ながら準備はできている。

「私はお前みたいな面倒な心配はいらないからな。存分にやらせてもらう」
「…そういやあんたも地味に初物好きだったわね。
 しょーがない、そっちはあんたに譲ってあげるわ」

ぼやきながらアルケミストの側に座るウィザード。
そして上着の留め具を外してはだけさせ、露わになった華奢な胸板に舌を這わせる。

「……っ、お前等、絶対変だ……っくぅ!」

アルケミストの言葉を無視し、アサシンクロスは一気に最奥まで肉棒を突き挿す。
同時に、胸や鎖骨を責めていたウィザードの唇がアルケミストの唇を覆った。

「っ!?ふ、むぅっ!」

上下を同時に責められ、くぐもった悲鳴をあげるアルケミスト。
そんな彼をなだめるように、ウィザードは猫耳のついた髪の毛を優しく撫でる。

「ふふ、根元までしっかり咥え込まれちゃったわね……。
 どう、アサ子の膣内。気持ちいい?」
「っ、はぁ…っ、やめ……」
「だからー、鍵開けてくれたらやめるって言ってるでしょ。
 ……まあ、今降参されたらあたし達が楽しめないけどね」

くすくすと笑い、ウィザードは再びアルケミストの唇を深く味わう。
アサシンクロスは大きく開かれ怒張の突き挿さった股を無言で揺り動かし、
商人は扉との格闘を続けながら二人の様子を呆れ混じりに眺める。

「ふ、うぅっ!……っ!」

しばらく抽挿が続いた後、一瞬身体を震わせて抵抗を激しくするアルケミスト。
彼の異変を察知し、ウィザードは胸板の先端を愛撫しながら唇を離す。

「ん、イっちゃうのかな?」
「く、ぁ……あっ!」
「我慢しないでいいよー。アサ子は妊娠の心配ないから、遠慮なく出しちゃいなよ」

当然ながら、アルケミストが耐えている理由は彼女達への抵抗であって遠慮などではない。
しかし二人掛かりで注ぎ込まれる未知の快楽を前に、その抵抗は余りに脆いものであった。

「…うぅ――っ!!」

恥辱に涙を浮かべながら、アルケミストは挿し込まされた陰茎をビクリと震わせる。
すかさずアサシンクロスは素早く根元まで腰を埋め、最奥で精液が吐き出される感触を味わった。


「……はぁ…ぁ……」
「いいなぁ、あたしもケミ君の欲しいなぁ…」

根元から白濁が滲み出す結合部をうっとりと眺め、
自らの秘所をまさぐりながらアルケミストの口内を舌で犯し続けるウィザード。
アサシンクロスは引き抜かずに再び腰を動かし始め、
商人は扉との格闘をやめて二人の様子を呆れ混じりに眺める。

性交と口付けを強要され、アルケミストは彼女達に翻弄され続けた。





「…ぅ……」

数十分後、アサシンクロスはようやくアルケミストを解放し腰を浮かせる。
白濁にまみれた蜜壷が引き抜かれ、陰茎は粘液の糸を引きながらくたりと横たわった。

「6回か。割ともった方だな」

そっけなく言い放ち、精液を拭き取りもせず装束を身につけるアサシンクロス。
一方のウィザードは未だ飽きる様子もなく、アルケミストと逆向きに跨るようにして覆い被さる。

「ぇー、まだイけるわよね?」

秘所を彼の顔に押し付けながら、ウィザードは萎えかけの肉棒をぐにぐにと刺激する。

「く、ぁ……もう、だめ……」
「駄目じゃないわよー。これからあたしも挿れるんだから」
「…ぇ……?」

ウィザードの言葉に対し、アルケミストだけでなく商人も顔をしかめる。

「ウィズっち、だから避妊具なんてないってば」
「わかってるわよ。でも、アサ子のを見てたらどうしても挿れたくなっちゃってさ」

そう言って、再び硬くなりはじめた肉棒を咥え込むウィザード。
そして挿入時に膣内に付着しないよう、表面についた精液を丹念に舐め取っていく。
下腹部の刺激、そして鼻先に押し付けられた蜜壷の香りに、
アルケミストはもはや自分の状況に対する思考力を失っていた。


「…ほら、やっぱりまだまだ元気じゃない」

やがて準備の整った肉棒から口を離すと、ウィザードは身体を反転させて下腹部に跨る。
そして一気に根元まで突き挿しながら、アルケミストの上に覆い被さった。

「あたしはアサ子と違うからね…中に出しちゃだめよ?」

言いながら深く唇を奪い、ゆっくりと腰を動かし始めるウィザード。
既に憔悴し切っていたアルケミストだったが、雄の部分は本能的に雌の奉仕を悦び、昂ぶっていく。

「――ぅ!…ぁ……っ!」
「ねぇ、アサ子の膣内とあたしの膣内…どっちが気持ちいい?」

妖しく微笑みながら、ウィザードは怒張の埋まった蜜壷を巧みに動かす。

直線的で単調なアサシンクロスの動きとは違い、ウィザードの腰の動きは
男の、そして陰茎自体の欲望を的確に満たしてくれる動きだった。
それまで以上の快感に思わず行為の増長を求めそうになるアルケミストだったが、
敵にされている行為であるという事実が理性の暴走を抑える。

だが、肉体の欲望までは抑え切る事はできない。


「…ぁ、はぁ……っ!…だめ、もう……っ!」

深く絡みつくウィザードの舌から逃れ、切なげに警告するアルケミスト。

「だ、だめっ!……っ、も…もう少しであたしもイくから…それまで我慢しなさいっ!」

ウィザードは上体を起こすと、自らの達成に向けて速く短く腰を上下させ始めた。
しかしその行為はアルケミストの絶頂を急速に早める結果となる。

「っ!?…で、出るっ!…止めて、ぬいて……っ!」
「は、んっ……っあ、く、来る、――っうぅ!!」

彼の哀願を聞こうともせず、ウィザードは夢中で腰を動かし続ける。


――その結合部が何度目かに根元で打ち合った瞬間、二人は同時に絶頂を迎えた。

「ひあぁ――ぁ……っ!!」

自分が達した瞬間に膣内を精液が勢い良く打ち付け、追い打ちをかけられたように仰け反るウィザード。
そのまま2回、3回と肢体を震わせた後、彼女はアルケミストの上にぐったりと倒れ込んだ。



「…こら、出しちゃ駄目だって言ったでしょ……?」
「っ、ぅ…出るって言ったのに……なんで、出る前に止めないんだよ……」
「それは、その…ほら、鍵を開けてくれない限り止められないじゃない?」

思い出したように頬をかくウィザード。
そんな彼女を見て、商人は呆れた様子で溜息をつく。

「ウィズっち…扉の事すっかり忘れてたでしょ」
「いやぁ、実は魔法で周りの壁ごと破壊すればいいかなーと思ってたんだけど」
「って、そう考えてたなら最初からそうすれば良かったんじゃない!なんで長々とこんな事……」
「だって、ケミ君美味しそうだったし」

臆面も無く答えるウィザード。
アサシンクロスは無反応だったが、目が肯定の意を表している。
二人に対し、商人は心底呆れた様子で首を振った。

「…はいはい。それじゃ、扉を破壊する気になるまで存分に楽しんでいいよ」
「了解〜。それじゃケミ君、もう1回しよっか?」
「う、嘘……っ!?」
「何よぅ、一度中に出しちゃったんだから2回も3回も変わらないでしょ?」

無邪気に笑いながら、ウィザードは再び腰を動かし始める。


――かくして敵陣の前で初陣を飾った彼女達は、
彼女達なりのやり方で復讐の断片を果たすのであった。

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